Webマーケティングとは|ネットを使った集客の基本

ネットやスマホの発達により、今の時代はビジネスにはWebが欠かせなくなっています。

Webマーケティングのことがわからないと言いつつも、

  • メルマガ
  • SNS
  • 広告

などを集客のために使っている方も多いと思います。

さらに最近では、コンテンツマーケティングやブログマーケティングなどが流行ですが、これらは全てウェブマーケティングの中の一部です。

Webマーケティングと聞いて難しいと思ってしまう方もいるかもしれませんが、おそらく、みなさんが既に使っているものも、中にはあるのではないでしょうか。

なのでWebマーケティングのことを難しいと思わずに、ウェブマーケティングのことをもっと知っていただき、そして今まで使っていた一部のものだけでなく総合的に導入して、あなたのビジネスの発展にお役立てていただければと思います。

※記事を書くにあたり便宜上お客様のことを「ユーザー」「見込み客」などと表現する箇所がありますが予めご了承ください。

目次

Webマーケティングの全体像

まず、Webマーケティングはどのようなものがあるか、全体像を図で解説していきます。

Webマーケティングに関するメディアはたくさんあるので整理して考えると良いですが、そこでぜひ覚えていただきたいのが「トリプルメディア」という考え方です。

トリプルメディアとは?

オウンドメディア

オウンドメディアとは、自社で運営するメディアのことを指しており、いわゆるホームページや自社ブログなど「独自ドメイン」で運営しているサイトのことをオウンドメディアと言います。

ブログをやっていても「アメブロ」や「FC2ブログ」など、企業がサービスの一環としてブログはオウンドメディアに分類されません。

例)ブログ、コンテンツサイト、ホームページなど

トリプルメディアの考え方もさまざまで、オウンドメディアを「自分の意思で発信できるメディア」と伝えている方々もいらっしゃいます。その点でいうと、アメブロなどの他社のブログサービスもオウンドメディアで、TwitterなどのSNSもオウンドメディアに含まれる、という考え方もあります。

アーンドメディア

アーンドメディアとは、信頼や評判の獲得や共感や共有を目的としたメディアのことでFacebookやTwitterなどのSNSが主となります。LINEや口コミサイト、アメブロなどもアーンドメディアに含まれます。

例)Twitter、Facebookなどのソーシャルメディア、LINE、口コミサイトなども含む

ペイドメディア

ペイドメディアとは、支払い(pay)を伴い費用対効果を重視するメディアのことで、PPC広告やバナー広告などの広告が主となります。

例)ppc広告、Facebook広告など

これらを既に導入をしていても、使い方を誤ってしまっていたり、適切に導入できていないというパターンが多く、効果的にWebマーケティングが出来ている企業は少ないのが現状です。

これから、Webマーケティングの効果的な使い方の大枠を解説していきますので、ご自身のビジネスに当てはめながら参考にしていただければと思います。

また、今回は主にオウンドメディアとアーンドメディア(SNS)の使い方を解説します。

Webマーケティングの適切な導入方法

まず結論から言うと、Webマーケティングを考える時はゴールを設定して全体的な流れの構成を考えた上で、そのゴールを達成するために必要なツールを当てはめていきます。これが基本的な考え方です。

  • 「新規メルマガ読者を毎月50件増やしたい」
  • 「資料請求を10倍にしたい」
  • 「セミナーに毎月5人動員したい」

このようにゴールが決まると、そこまでに何をすれば良いかが明確になってくるので、全体の構成を考えることができるようになります。

次に、ゴールを達成するためにステップバイステップで課題を一つひとつ埋めていくことになりますが、課題を解決するために使うツールとしてホームページやメルマガ、ブログやSNSなどのメディアやプラットホームがあります。

これらの各種メディアは皆さんが普段から使い慣れているメディアだと思いますが、実は、それぞれに適切な使い方と順番があるので、むやみに全部やって発信していけばいいというわけではありません。

適切なタイミングで使うために考えていきたいのは、お客様の商品の購入までの流れ(購買フロー)です。

商品を購入するまでの流れ

お客様は何かを買おうとしたときに、この順番を経て実際に商品を購入していきます。

  1. 認知
  2. 興味
  3. 比較・検討
  4. 購入

この順番を経ていく中で、それぞれの段階に適したメディアを使って発信していけば、Webを使った集客がスムーズになります。

そして、この流れを図にしたのがこちらです。

ウェブマーケティングフロー
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それぞれの段階におけるマーケティングの目的と、使うべきメディア・コンテンツを表しています。

例えば、見込み客がまだあなたのことを認知したばかりのときは、まだ信頼関係を構築できていません。そのような状況のときに「この商品買いませんか?」という提案をしても、買ってもらうことはできません。

まだあなたのことを認知していないか、あるいは認知したばかりのときにやるべきことは、コンテンツサイトやブログ、SNSを使っていきながら、あなたのことを知ってもらうことです。

自分のゴールを当てはめてみる

ここで、このお客様が商品を購入するまでの流れをマーケティングのゴールと全体像の構成に当てはめていきます。

「新規メルマガ読者を毎月50件増やしたい」

「資料請求を10倍にしたい」

「講座に毎月5人動員したい」

例で挙げた3つのゴールですが、それぞれをWebマーケティングの流れに当てはめると、

一律で同じ施策をするのではなくて、その目的はどこのフェーズで行うものか段階ごとに分かれていることがわかります。

「メルマガ読者を増やしたい」というゴールであればブログ、SNSがあれば対策ができますが、「講座に毎月5人動員したい」というゴールを達成するためには、ブログSNSだけでなく、メルマガ商品を紹介するページ(ランディングページといいます)、あるいはオンラインでの相談会なども必要になってきます。

このように、まずゴールを設定して全体感を見てから構成を考えると、それぞれどのタイミングでどのメディアを使えばいいかが、わかりやすくなったのではないでしょうか。

適切なタイミングで適切なメディアを使えば、無駄なくWebマーケティングができるようになります。

ですが、

「メルマガをやった方がいいから、メルマガをやる」
「みんながFacebookをやっているから、自分もやる」

というように、適切な使い方がわからずに局所的に判断をしてしまうと、「一生懸命更新しているのに効果が出ない…」というような自体になりかねません。

あなたのビジネスにおけるゴールは何か?そして、それを達成するための流れはどんな構成になるか?そして必要なメディアは何か?ぜひ、時間をとって考えてみてください。

戦略的にWebマーケティングを導入する

全体的な構成を考えたら、各段階後ごとに最適なWebマーケティングを導入していき、一つひとつを詰めていきます。このように戦略的にWebマーケティングを導入すれば効率よく進めることができます。

また、最終的なゴールが見えていれば、一つひとつの作業の意味も明確になるので、「何をやっているんだろう…」とならないので、気持ち的な面でも大変さが軽減されます。

では、

  1. 認知
  2. 興味
  3. 比較・検討

それぞれで効果的なWebマーケティングをより詳しく解説していきます。

その1.「認知獲得」に有効なWebマーケティング

認知の獲得に効果的なのは、

  • コンテンツサイト
  • ビジネスブログ
  • ソーシャルメディア
  • プラットホームへの掲載

です。

ビジネスをやるに当たって、まずあなたの存在を知ってもらって(認知)、見込み客になっていただかなければ商品購入まで辿りつきませんので、認知の獲得はWebマーケティングの中で一番重要と言ってもいいくらい優先順位を高くして取り組みたい部分です。

そして、この認知に当たる部分は、お客様にとって初めて自分たちのコンテンツに接するところですので、ここでの印象はとても重要です、特に注意してしっかりと作っていきましょう。

認知獲得の流れ

認知獲得の流れで一番重要なのは「コンテンツ」です。コンテンツとは「ブログ記事」や「コンテンツサイトの記事」「ユーチューブの動画」などです。

一つひとつの投稿の内容が、それを見る潜在顧客のために作られていることで、アクセスしてくれた方がファンになってくれる可能性も高くなります。

このとき、記事にしても動画にしてもコンテンツのクオリティを求めすぎて中々公開出来ない方が多いと感じられます。特に企業の場合では企業理念やコンプライアンス的に監査が必要になることもあり、公開までに時間がかかってしまいます。

ですが、変化の早い時代ですので、クオリティよりもスピード感を重視して公開していくことをおすすめします。感覚的には60%のクオリティで完成すれば公開しても良いでしょう。もちろんクオリティの高いコンテンツであることに越したことはないですが、特に初心者の方は手が止まるよりもどんどん公開していくことを意識しましょう。

重要なのはSEO対策

この認知獲得に効果的な施策がSEO対策です。SEO対策とは、自分のサイトを検索で上位表示させるために行う施策のことを言います。

基本的にはGoogleやヤフーの検索でヒットするようにコンテンツサイト、ビジネスブログでSEO対策がされた記事を投稿していきます。だんだんと検索で上位表示されるようになると検索からのアクセスも増えてきます。

なぜSEOが重要なのかというと、

  1. ユーザーは目的があって検索をする
  2. 上位表示されるとアクセスが安定する

この2つが挙げられるからです。

ソーシャルメディアは誰かのシェアやリツイートがたまたまタイムラインに流れてきて、それが興味があったらクリックをしてサイトを見に行きますが、これには自ら情報を取りに行くという目的はありません。

一方、検索からのアクセスの場合はユーザーは何か知りたいという目的があり検索をしているので、より見込み客になりやすくて質が高いアクセスと考えることができます。

また、ソーシャルメディアはタイムラインに流れてしまうのでアクセスは一過性ですが、検索上位表示されている限りは安定してアクセスを集めることができるので、みんな安定したアクセスを求めてSEO対策に励んでいるのです。

そして、たくさんの記事で検索で上位表示されるようになれば、大きなアクセスが安定するだけではなくて、アクセスの母数が多くなることでコンバージョン(成約率)も安定してきます。安定してお問い合わせが来るようになったり、安定して新規メルマガ読者を獲得できるようになります。

その2.『興味獲得』に有効なWebマーケティング

一生懸命ブログを書いたり、ソーシャルメディアを更新していき、あなたのビジネスや商品が認知されてきたら、次はあなたに興味を持ってもらえるようにマーケティングをしていきます。

基本的には興味獲得には「自社サイト」と「メルマガ」を使っていきます。

コンテンツサイトやブログでは、認知を獲得するためにコンテンツを作っていきましたが、興味の段階に入った見込み客はあなたの商品やビジネスのことをもっと詳しく知りたいと思っています。そこで自社サイトやメルマガではより濃くて深い情報発信が重要になっていきます。

お客様は商品の「スペック」を知りたいのではなく、その商品を使うことで「どんなベネフィットを得ることができるか」を知りたいと思っています。つまり「この商品を使うことで理想の未来を手に入れることができるのか」知りたいのです。ですので、ただ商品の説明をすればいいというわけではありません。

具体的には次のフェーズである比較・検討の内容と被るのでそちらで解説しますが、ここではお客様の声や導入事例が有効です。新規のお客様が事例をみて「自分もこのようになれる」とイメージしやすくなり、購入に繋がりやすくなります。

メルマガ配信のために「メールアドレスを登録してもらう」

当然ですが、メルマガを配信するためには、まずは見込み客にメールアドレスをもらうことが必要です。

多くの方はこのメルマガ登録を簡単にしてもらえると思ってしまいがちですが、「メルマガ登録はこちら▶︎」のような提案では、なかなかメールアドレスを入力してくれません。

ユーザーは基本的にネットの情報を信用しておらず、自分の個人情報を提供することにハードルがあります。なので、メールアドレスを入力してもらいたければ、こちらもそれ以上の何かを提供しなければいけません。

あなたのノウハウや商品のベネフィットをまとめた冊子やホワイトペーパーを無料でプレゼントするのが最適です。こんなことまで教えてくれるの?!という内容で冊子を作ることがポイントです。

お客様には冊子をプレゼントする代わりにメールアドレスを入力していただきます。この流れでメルマガ読者を獲得することができたら、実際にメルマガを配信していきます。ここで注意していただきたいのは、まだこの段階ではお客様との信頼関係は築けていないということです。

メルマガの内容は、どうしても売り込みが入ってしまうので、まだ信頼関係が築けていないことをしっかりと念頭に置き、メルマガを配信していきましょう。

その3.比較・検討に効果的なWebマーケティング

ここまでで見込み客から興味を獲得することができたら、ここで見込み客に商品の比較・検討を行ってもらいます。

ちなみに、メルマガ読者を獲得して配信しているなかで、配信解除をする人もいますが、その数があまりに多いようであればメルマガの内容を考え直しましょう。読者が不快に思っている可能性があります。ただ、情報発信するにあたり配信解除は一定数はいるので、多すぎなければ気にすることはありません。

さて、見込み客に比較・検討をしてもらうための効果的な施策は自社サイトを作り込むことです。

ただ、発信内容が今までと変わってきます。

  • お客様の声
  • ケーススタディ
  • Q&A
  • 価格表

など、具体的に自分が商品を使っているところをイメージしてもらえるようなコンテンツを配信していきます。講座を商品にしているビジネスの場合は、無料オンラインセミナーや無料講座の開催をしても良いでしょう。

ここまできたら、お客様はいよいよ商品の購入段階に入ってきます。一連の発信に共感してくれて心を決めていただいた方が商品を購入してくれます。

商品を販売する側の視点からみて「ここまでの施策をやり切るのは大変だ」と思ったかもしれませんが、あなた自身も何かを購入しようと考えたときに、いきなり商品を買うのではなくてネットで商品を検索して情報を収集したり、いろんなお店に行って比較をしたり、段階を経て購入まで至っているはずです。

また、何となくネットサーフフィンをしているなかで、「こんな商品があるんだ」と知って、そのサイトを読み込んだりメルマガを取ったりと、自然と認知→興味→検討をやっているはずです。

ですので、あなたのお客様にも同じように丁寧に情報を提供していきましょう。

まずは「認知」してもらうために力を注ぐ

Webマーケティングの流れを解説していきましたが、一番大切なのは「認知」の部分です。Webを使って集客を進めていくための最初の一歩が「認知」になります。

まずは認知をしてもらうためにブログを投稿したり、動画コンテンツを発信したり、ソーシャルメディアを使って発信をしていきましょう。

そして、各ステップではそのステップに適した内容を発信することも忘れないようにしましょう。「認知」の段階で商品の紹介をしても効果がないどころか、見込み客は離れてしまうので、デリケートに扱っていきましょう。

Webマーケティングは「コミュニケーション」

Webマーケティングを考えるときに、「お客様とリアルなコミュニケーションを取る」という視点を意識すると、意外とスムーズに進めることができます。

例えばリアルの世界で、まだ出会って間もない人にいきなり自分の商品を紹介しても、警戒されて買ってもらないということは容易に想像できるかと思いますが、これをWebで考えた途端にできなくなってしまう人が多いようです。

認知獲得のために使うべきメディアで商品の紹介や売り込みをしているのは、出会って間もない人に商品を売りつけているのと同じことです。

ネットでもリアルでもやることは基本的に同じで、たまたまネットでコミュニケーションを取るときのツールが「ブログ」や「メルマガ」というだけなのです。

むしろ、ネットで相手の顔が見えないからこそ、リアルよりデリケートにコミュニケーションを取っていくことが大切です。

ICTという概念

「ネットでもコミュニケーションが重要だ」という考えから生まれた、「ICT」という概念があります。

ICTとは?

ICT(Information and Communication Technology)とは、IT(Information Technology)技術にコミュニケーション(Communication)機能を付加することで、更なる利便性を追加したもの。

「コンテンツの一つひとつがコミュニケーションの手段である」ということを考えると、発信する側の心持ちも変わってくるのではないでしょうか。

キュレーションサイトが炎上したり、ネット疲れが起きる背景には、発信する側の「ネットでもコミュニケーションが重要だ」という認識が欠如しているからでしょう。

「良質なコンテンツ」「コンテンツ・イズ・キング」などという言葉もありますが、コミュニケーションの意識をしっかりと認識していれば、自然とユーザーのためになる発信ができるのはずです。

ウェブマーケティングは発信をすることから!

以上がWebマーケティングの基本的な概念です。

今までやっていたことが間違っていたと感じた方もいるかもしれませんが、これを機にWebマーケティングを見直してみてはいかがでしょうか?

今回お伝えしたWebマーケティングは、人数や予算の確保が難しくても、少しでも時間を見つけて続けていけば、必ず成果が現れるものです。

まずは、あなたのことを「認知」してもらえるように、ブログを書いたり、SNSで発信することから始めてみてください。

発信した結果、この調子で発信を続ければいいか、改善した方がいいか、もし改善するならどのように改善するといいか。など、PDCAサイクルを回しながらサイトを育てることができます。

そして、ある程度サイトが固まってきたら、その後は手間を掛けずとも安定して集客をすることができるようになるのが、Webマーケティングの醍醐味と言えるでしょう。

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