検索で上位表示を狙うためのSEO対策はいろいろなやり方が存在しますが、その中の1つに「ロングテーSEO」という対策方法があります。
ロングテールSEOをやっていけばコンバージョン率が高いサイトを作ることができるので、企業や個人に関わらず、スモールビジネスをしていたり専門性が高いビジネスをしている人にとってはとても効果的なSEO対策です。
「サイトを運営しているけど、なかなか集客ができない」
「いくら記事を書いても検索でヒットしない」
などのお悩みを持っていれば、ぜひ導入していただきたいSEO対策です。
また、ロングテールSEOは、SEO対策にお金をかけることができない人がSEOで勝つためには必須の対策といっても過言ではないでしょう。
弊社でサポートをしている方々も、このロングテールSEOをやって広告費などのお金をかけることなく、SEOで結果を出して安定した集客を可能にしました。
今回は、ロングテールSEOとコンバージョン率の関係を基本に、集客で重要なSEO対策の考え方をお伝えします。
1.ロングテールSEOとは?
ロングテールSEOとは、簡単に言うとSEO対策の土台部分であり、集客の基礎となるSEO対策です。人によってはロングテールSEOを「ニッチ」とか「穴場」とかいう表現をする場合もありますが、それも間違ってはいません。
では「ワイン」というキーワードでロングテールSEOについて見ていきます。
この図で説明すると、検索数が多い「ワイン」というキーワードはビッグワードに当たり、このビッグワードで検索上位表示されるとアクセスは上がりますが、競合が多くて難易度も高く、またコンバージョンも低いキーワードです。
一方、「ワイン おすすめ」「ワイン 初心者」などのミドルワードや「ワイン おすすめ 白」などのスモールワードは、検索数が少ないけど、その分競合が少なくて難易度が低く、コンバージョンも高いキーワードです。このようなキーワードで上位表示を狙うことをロングテールSEOと言います。
コンバージョンとは?
先ほどから「コンバージョン」という言葉が出てきていますが、コンバージョンとは、ページを見に来たユーザーに「メルマガ登録」や「お問い合わせ」をしてもらうなどの、ページを見て終わりではなく何かしらの「アクション(行動)」を起こしてもらうことを言います。
つまり、コンバージョン率が高いサイトを作るというのは「メルマガ登録数」や「お問い合わせ件数」を増やすサイトを作っていくということになります。
サイトを分析するときにページビューやセッション数、滞在時間などの見るべき指標が幾つかありますが、例えば、ページビューがどのくらいあるか見ても集客が出来ているかどうかはわかりません。
ですが、このコンバージョンは「メルマガ登録」や「お問い合わせ」など、直接集客に結び付いている指標なので、数字の意味はより重要なものになってきます。
ロングテールキーワードはコンバージョンに繋がりやすいキーワード
ここで、「ロングテールキーワード」と「コンバージョン」の関係に解説していきます。
引き続き「ワイン」というキーワードを例に見ていきましょう。
まず、ロングテールキーワードとは、「ワイン おすすめ プレゼント」というように、検索するときに複数のキーワードを入れて検索するときのキーワードのことを言います。(複合キーワード)
このように「ワイン おすすめ プレゼント」で検索をした人は、「プレゼントにおすすめのワインを知りたい」というニーズがあって検索をしています。
検索した結果「プレゼントにおすすめのワイン特集5選」のような記事がヒットしたら、その記事を見に行って記事を読み込みます。そして良い記事なら記事の中で書かれているおすすめのワインを買おうと検討する確率は高くなるはずです。
では、「ワイン おすすめ」と検索する人はどうでしょう?この人は、「ワイン おすすめ △△」の「△△」の部分がないので、おすすめのワインを知りたくて検索していますが、それが何に対してのおすすめなのかはわかりません。
自分で飲む用のおすすめワインを知りたいのか、赤ワインなのか白ワインなのか、検索する本人も自分がどこまで知りたいのか分かっておらず、ニーズが顕在化されていない状態です。
ニーズが顕在化されてない人には的確な提案をするのが難しいので、その分コンバージョンも低くなってしまいます。
実際のお店で考えてみても、

おすすめのワインを教えてください
よりも、



上司の誕生日プレゼント用におすすめのワインを教えてください
と言われた方が、売っている側もおすすめを伝えやすいですし、そこで思ったようなプレゼント用のワインを勧めることができれば「買います」となりやすいです。
ロングテールキーワードは競合も少ない
さらに、このロングテールキーワードは、基本的には競合が少ないキーワードなので、しっかりとした記事を書いていけば、比較的短期間で検索上位表示されるキーワードです。
「競合が少なくてコンバージョンが高い」
これはコンテンツサイトやブログを新規で始める人にとっては、非常に貴重なキーワードになります。
ちなみに、「ワイン おすすめ」のロングテールキーワードはそのほかに、
- 「ワイン おすすめ 安い」
- 「ワイン おすすめ 赤」
- 「ワイン おすすめ 白」
- 「ワイン おすすめ 初心者」
などがあります。
このようなロングテールキーワードで一つずつしっかりと記事を書いていけば、コンバージョン率が高く集客ができるサイトに仕上がっていきます。
具体的なサイト作りのやり方は後述している「3.ロングテールSEOのやり方と流れ」で解説していきます。
2.ロングテールSEOで重要なこと
ロングテールSEOを行うに当たって重要な考え方をお伝えしていきます。これからお伝えする考え方を理解していただければ、その分SEOの結果も早く見えてきます。
ロングテールSEOは、1つの記事を徹底的に書くこと
ロングテールSEOで重要なことは「どれだけ一つの記事に力を注げるか」です。
ロングテールSEOは検索ユーザーのニーズが顕在化されているため、それを満たすことができればその後のアクションに繋げやすいです。
「ユーザーのニーズが顕在化されていて、コンバージョンに繋げやすい」というのは、記事を書いたら直接集客に繋がるという意味ですので、中小企業や初期の協会、個人でビジネスをしている人にとっては、ぜひとも獲得したいキーワードでしょう。
ところが、検索ボリューム数が少ないことや、「スモールキーワード」という言葉の見かけだけで判断してしまい、ロングテールキーワードに力を入れて書いている人が少ないように感じられます。
ビッグキーワードで記事を書いたところで、検索でヒットもしなければコンバージョンも悪く、結局集客ができないのであれば、ロングテールキーワードでコツコツ記事を書いて着実に集客していく方が、ビジネスは発展していきます。
ロングテールSEOはPVを重視しない
ブログやコンテンツサイトをやり始めると「サイトのアクセス」が気になり始めます。中でも「PV(ページビュー)」を気にする人は多いです。
ページビューとは、どのくらいページが見られているかを確認する指標で、多ければ多いほどたくさんの人にサイトが見られていることになります。
「月間10万PVを目標に!」
というような話を聞いたことがあるかもしれません。
実際にたくさんの人にサイトを見られた方が嬉しいですし、たくさんの人に見られたいから記事を書いていくのだと思います。
しかし、ロングテールSEOではPVは重視しません。アクセスは少なくても良いから、コンバージョンを高めるために行うSEO対策なので、たとえ月間100PVでもそこから10件の新規メルマガ登録を獲得できれば良いという考え方になります。
アクセスが多ければ多いほど、コンバージョンも良くなるのではないか?と思うかもしれませんが、先ほども触れましたがビッグキーワードではニーズが顕在化されていないので、アクセスが集まったとしてもコンバージョンには繋がりにくいです。
また、サイトで記事を書く目的はPVをたくさん集めることではなく、集客をすることです。
記事を書いているうちにここを履き違えてしまい、PVを集めることに意識が行き過ぎると、本来重視するべきである記事の内容がおろそかになってしまいます。
コンバージョンを意識して、結果的にPVも集まった。というのがロングテールSEOの理想ではないかと思います。
3.ロングテールSEOのやり方と流れ
では実際に、ロングテールSEOはそのように進めていくのか、そのやり方と流れを解説していきます。
全体の流れは、
- 対策したいキーワードを決める
- キーワードのロングテールを調べて分類する
- 記事を一つずつ書いていく
- ミドルキーワードでまとめ記事を書く
- ①~④の繰り返し
このやり方で進めていけば、コンバージョン率が高く集客できるサイトに仕上がっていきます。では一つひとつ確認していきましょう。
①対策したいキーワードを決める
まず初めに、対策したいキーワードを決めます。これはあなたのビジネスに関係するキーワードになってくるでしょう。または商品に関連するキーワードもあるでしょう。
例えば、酒屋さんをしているのであれば、「日本酒」「ビール」「焼酎」「ワイン」などがキーワードとして挙げられます。
ここでは先程の「ワイン」というキーワードで解説を進めていきます。
②キーワードのロングテールを調べて分類する
2番目は、キーワードのロングテールを調べて分類します。「ワイン ○○ △△」のように「○○ △△」にあたる部分を調べるということです。
ワインのような検索数が大きなキーワードは「○○」にあたる部分も多いので、分類するのが大変かもしれませんが、ここで丁寧にやっておけば後々手間が少なくなるので、しっかりとやっておきましょう。
「ワイン」の場合は、
- 「ワイン つまみ」
- 「ワイン カロリー」
- 「ワイン カクテル」
- 「ワイン 開け方」
- 「ワイン ガードナー」
- 「ワイン おすすめ」
- 「ワイン 度数」
このように、「○○」に当たる部分も多いです(=ミドルキーワード)。そこからさらに分析をしていき、「ワイン おすすめ △△」のキーワードも探していきます。
ここまで出したら、Excelなどの表にまとめておきましょう。
③記事を一つずつ書いていく
表にまとめたら、実際に記事を書いていきます。
ここでいうロングテールキーワードは、
- 「ワイン おすすめ 安い」
- 「ワイン おすすめ 赤」
- 「ワイン おすすめ 白」
- 「ワイン おすすめ 初心者」
ですので、ここから記事を書き始めます。この中だったら、どのキーワードから書いても問題ありません。書きやすいキーワードから書いていくのが良いかなと思います。
④ミドルキーワードでまとめ記事を書く
ロングテールキーワードで記事を書いたら、次はミドルキーワードでまとめ記事を書いていきます。
「ワイン おすすめ △△」の記事の内容を「ワイン おすすめ」のひとつにまとめます。
具体的には、
「ソムリエが教えるおすすめのワイン」
1.初心者におすすめのワインは?
2.おすすめの赤 ワイン
3.おすすめの白 ワイン
4.美味しくて安い!おすすめのワイン
このような構成で記事を書いていく感じです。ロングテールでピックアップしたキーワードで内容が構成されていることがわかると思います。
このように、「網羅的に」まとめ記事を書くことがミドルワードのSEO対策になって、検索でヒットするようになっていきます。このミドルワードで書いた記事はコンバージョンは低くなってしまうかもしれませんが、あなたの存在をいろんな人に知ってもらうことができるので、書いておきたいキーワードです。
⑤.①~④の繰り返し
「ワイン おすすめ」という一つの塊で書き終わったら、同じ方法で違うキーワードでも記事を書いていきます。
「ワイン ○○」というキーワードは、検索数が多い代表的なところで、
- 「ワイン つまみ」
- 「ワイン カロリー」
- 「ワイン カクテル」
- 「ワイン 開け方」
- 「ワイン ガードナー」
- 「ワイン おすすめ」
- 「ワイン 度数」
これだけあり、その他にもざっと見たところでも200以上はありました。そして、それぞれのキーワードの下には「ワイン ○○ △△」というロングテールキーワードが眠っています。
やろうと思えばここに上がっているキーワード全部でロングテールSEOができるので、あなたのビジネスで優先順位が高いキーワードから書いていきましょう。
ロングテールSEOを徹底してやっていけば、早ければ20記事程度で、相場で言えば50記事程度記事を書けばチラホラと結果が目に見えてわかるレベルにサイトが成長します。
50記事というと、週に1記事書いて約1年で達成できます。週に2記事かければ半年で達成できる数字です。
一人で運営する場合は、やり繰りするのが大変かもしれませんが、企業などでチームを組める場合は数ヶ月間あれば書ける量だと思うので、計画を立てて実行していただきたと思います。
記事数はあくまで目安です!一番大切なのは「1つの記事を徹底的に書くこと」です。これだけは忘れないようにしましょう。
4.ロングテールSEOは安定した集客ができる
ロングテールSEOで対策した記事は、一つひとつの集客力は小さいかもしれませんが安定して集客ができるようになります。安定して集客ができる記事が100記事でも溜まれば、それは大きな集客源として資産になっていきます。
私自身もWebマーケティングに関わり始めた当初は、ロングテールキーワードの存在を軽視しておろそかにしていましたが、複数のサイト運営に関わる中でロングテールSEOの重要性に気がつき、Webマーケティングの根幹であるとも思っています。
ぜひ、あなたのビジネスにおけるロングテールSEOを考えていただき、早速取り掛かっていただきたいと思います。